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介護保険

この先ほんとに介護サービス受けられるの?

なんだかんだ言っても介護保険は国の制度。結局、保険料を支払うことが義務であれば、税金と同じくお支払いしないといけないですね。そうなると、支払った分、ちゃんと利用できるのかどうかが気になりますね。今年、介護保険料を支払うことになった40歳の方であれば、65歳になるのは25年後・・・2046年!3年に1度の制度の改正がこの先8回あります!!!今後、制度の改正で、保険料は高くなるわ、サービスが制限されるわなんてことにならないでしょうね?

介護保険制度のゆくえ

令和3年8月18日日本経済新聞朝刊に「介護給付、10兆円に膨張」という記事が掲載されていました。増え続ける介護サービスの給付費に対して保険制度が持続可能なのかという課題が指摘されています。

2021年7月7日の当ブログでは、介護保険料の上昇について記載しましたが、その際には、保険料の上昇の一方で、利用できる介護サービスが制限され、これまでよりも要介護状態が高くなければ介護サービスが利用できない方向の改正が進んでいることを記載しました。このような介護保険の財政が厳しい状況が続けばさらに、利用できる介護サービスが少なくなり、かなり重度、つまり寝たきりに近い状態でないと介護保険のサービスを利用できないのではないか?と心配になりますね。

みん
みん
少子高齢化なのはわかるけど
40歳からずーっと保険料納めてきたのに
介護サービスを受けられないなんて本当なんですか?
むつ
むつ
そうですね、お年寄りが増えるだけでなく
生産年齢人口も減少しますから
介護保険制度の財政は相当きびしくなるのは現実です

もしデイサービスに行く時保険が使えなかったら

現状、介護保険サービスの対象になっているような要介護1,2の方が給付の対象外になる可能性もあります。要介護1,2の方が利用される代表的な介護サービスといえばホームヘルパーによる訪問介護やデイサービスに通うような通所介護が挙げられます。これらの介護サービスが保険給付の対象から外れるとどれだけ負担が増えるのでしょうか?

ざくっと、週2回の訪問介護(生活援助)1時間を2回、通所介護も週2日と仮定すると約80,000円の介護サービス利用料金になります(東京23区の場合)。この場合、自己負担割合が1割であれば月に8,000円の負担となります。保険が使えないとなると残りの9割部分(72,000円)を毎月自腹で払うことになります!(無理でしょ!)

みん
みん
お隣の家のおばあちゃんは最近足腰が弱くなって、週に2回ヘルパーさんに来てもらい、お洗濯とご飯作るのを手伝ってもらってるわ
みん
みん
あと、週に2回デイサービスでお風呂に入ってるけど、いったいいくら払ってるのかしら?
むつ
むつ
月に8千円くらいですかね
自己負担1割で
みん
みん
もし介護保険が使えなかったら自腹でいくら? 
むつ
むつ
8万円です

医療保険のような感覚で

このような状況に備え、公的な介護保険とは別に民間の保険会社も介護保険を販売しています。民間の医療保険と同じように、治療に支払った金額とは別に要介護状態になった場合に保険金が支払われるものです。公的介護保険の介護サービスの給付対象が先細りする状況で、民間の介護保険の価値が出てきそうです。

将来のために備えておくべきか?

一方、公的な介護保険料を支払って、さらに民間の介護保険にも保険料を支払うのって正直、負担になりますね。ただし、民間の介護保険料は所得控除の対象になっています。平成24年度に従来の生命保険料の所得控除に加え、民間の介護保険料も所得控除対象に「新規追加」されました。さて、この制度の改正の意図はなんでしょうか?国が民間の介護保険に加入することを後押ししているように見えませんか?

みん
みん
えー
生命保険に医療保険、火災保険に車の保険と自転車の保険、
子供の学資、そのうえ自分の介護保険まで!!
いくらなんでもそこまで掛けきれないわ~
むつ
むつ
そういえば
民間の介護保険に加入すると所得控除されるのはご存知ですか?
みん
みん
いくら控除と聞いても、そもそも自分の老いが受け入れられないわ
むつ
むつ
まあまあ、みんさん、
元気なお年寄りになるためにも備えておいた方がよろしいのじゃありませんか?
家に引きこもっているよりデイサービスなどへ出掛けて、お友達とおしゃべりして過ごした方が楽しいですよ

まとめ

  • 介護保険制度の持続は厳しい
  • 介護の低いサービスは受けられなくなるかもしれない
  • 民間の介護保険の利用を検討しましょう

ようこそ!当ブログへお越しいただきありがとうございます。ここ「アシタの福祉」では、現状、何かと課題感の多い、介護や障害、保育等の福祉に係るテーマについて、制度のウラオモテから斬る視点で「あした」を語りたいです。

プロフィール:介護福祉コンサルタントとして13年、介護関連著書2冊

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